本棚のある生活

一日一冊読んだ本の記録

私の保存食ノート/佐藤雅子

 

私の保存食ノート いちごのシロップから梅干しまで

私の保存食ノート いちごのシロップから梅干しまで

 

 おいしいものはいつの時代も変わらない。

この本を読むとそう思える。

著者の佐藤雅子さんのお母様が家族のために作っていた

保存食の作り方をまとめた本。

 

いちごのシロップ・いちごジャム・マーマレード・つくだ煮

・ピクルス・梅干し・ソース・塩辛・甘酢づけ・ペースト

など。

ゼリーやビスケット、フルーツケーキといったお菓子のレシピもある。

 

大正の時代。

何もかもが現代と違う遠い昔のように思っていたけど、

この本に並ぶメニューは今の時代も身近にあるものばかり。

当時の日常のこととか料理を作る時の心持ちとか、

レシピ以外のことを読むのも楽しい。

 

目を惹いたのは巻頭の「父と母の教え」の中にある

”食後のデザートもプディングや、牛乳で煮たタピオカにプラムの煮たものを

添えたものでした”

という部分。

この当時から日本にタピオカが存在していて家庭で食べていたなんて。

クリスマスもあって、大正時代というのは遠い過去に存在していた一時代

というイメージが一掃される。

現代と過去は繋がっているんだね。